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【意味/解釈】ヒロアカ主題歌amazarashi『空に歌えば』を紹介・解説!!【歌詞】

amazarashiがアニメ僕のヒーローアカデミアの主題歌として「空に歌えば」をリリースしました!

久々にわかりやすい応援歌が出ました。タイアップだということがわからないくらいamazrashiらしさが出ていて最高ですね

とはいえ例によって難しい言葉が並んでいます。意味を整理して自分なりの解釈を書き記そうと思います



www.amazarashi.com



amazarahiとは

↓amazarashiの詳細はこの記事を読んでください↓
feelsogood.hatenablog.com

amazarashiのコンセプトはアンチニヒリズムです

amazarashiの楽曲を聞き流すと暗い歌だなと感じるかもしれませんが、そうではありません。世界は悲観的にとらえ憂うだけではなく、そのなかに救いや光を提示しているのです 



空に歌えばの概要

シングル「空に歌えば」は9月6日(水)にリリースされます

初回限定版にはAとBの二つがあります。AにはCDとDVDとラバーバンドが、BにはCDとラバーバンドが入っています。

DVDには2017年のツアー「メッセージボトル」でのヨクト、少年少女、命にふさわしい、そして僕のヒーローアカデミアのオープニングムービーが収録されています

CDの収録曲はこの通りです

  1. 空に歌えば
  2. 月光、街を焼く
  3. たられば
  4. たられば-acoustic ver.-
  5. 空に歌えば-TV edit

僕のヒーローアカデミアとの関連性



僕のヒーローアカデミアというのは、成績不振だった主人公が最高のヒーローを目指して成長していくヒーロー漫画作品です。

amazarashiがジャンプ漫画の主題歌を歌うというのはどこか違和感覚えるかもしれません。ボーカルの秋田ひろむさんは次のように述べています

「僕らのようなバンドが少年漫画の王道的作品である『僕のヒーローアカデミア』の主題歌を歌えるのかと、はじめは戸惑いました。 しかし、原作とアニメを拝見し、“無個性”だった少年が努力の末に“個性”を獲得し、勝利へと立ち向かう姿は、僕らがずっと歌ってきた物語と重なる気がしました。 雨を冠したバンド名ではありますが、曇天を切り裂き青空に歌うような気持ちで曲を作りました。よろしくお願いします。」


僕らのヒーローアカデミアの世界は世界総人口の約8割が超常能力“個性”を持つ超人社会です。個性を利用し悪さする敵とそれを取りしまるヒーローが存在します。主人公は“無個性”ではありますがヒーローになる夢をあきらめません。それを笑う“個性”をもった同期たち。
ある日、悪者に襲われたときヒーローに助けられます。そのヒーローに「ヒーローの素質」を見出され、彼の“個性”の後継者に選ばれました。努力の末に、“個性”を獲得したのです


この物語がamazarashiが歌ってきた物語が重なったそうです。

そしてバンド名は「日常に降りかかる悲しみや苦しみを雨に例え、僕らは雨曝しだが“それでも”というところを歌いたい」から名付けられました。

「空に歌えば」は悲しみや苦しむが降り注ぐ曇天を切り裂くという、なんともamazarashiらしいタイトルだととらえることができます



PV動画


amazarashi『空に歌えば』“Singin' to the Sky” Music Video|「僕のヒーローアカデミア」OP曲



最近、増えてきた実写仕様のPVですね。

ラストのサビで急にライブバージョンになるところ、ゾクッとしました。かっこよすぎます

動画概要欄に「歌声が光となり、空にリリックを描く」とあるように、歌詞の単語が空に映し出されます。

また、この曲では今までにないくらい女性コーラスの声が目立ちます。調べてみたところ、メンバーであるキーボード担当の豊川真奈美さんと思われます



動画内で唯一、文字がたくさん並んでいた瞬間↓


歌詞


虚実を切り裂いて 蒼天を仰いで 飛び立った永久
空に歌えば 後悔も否応なく
必然 必然 なるべくしてなる未来だ 
それ故、足掻け

蜃気楼 涙の川を漕ぎだして 幾星霜
さよなら 行かざるを得ない 何を失ったとて
忘れない 悔しさも 屈辱も 胸に飾って

虚実を切り裂いて 蒼天を仰いで 飛び立った永久
空に歌えば 後悔も否応なく
必然 必然 断ち切るには眩しすぎた 未来へ、足掻け

人を傷つけずには 本懐は遂げられぬ
失って 構わないと思える 理想が道標
笑うなら 笑ってよ 嘲笑も
道連れにして

あの日の君の声 言いたかったこと 言えなかったこと
空に歌えば 後悔を振り切って
必然 必然 投げ出すには背負いすぎた
それ故、足掻け

苦悩は一陣の驟雨(しゅうう)となりて
行かずものかと足に綴る嘲笑の泥濘
雨雲に遊泳 隔離された空
捕縛された暗がりからの逃走
掴んだものはすぐにすり抜けた
信じたものは呆気なく過ぎ去った
それでもそれらが残していったこの温みだけで
この人生は生きるに値する
失意の濁流を抜けて 曇天から指す一条の光
その時には 既にもう
雨は上がっていた

虚実を切り裂いて 蒼天を仰いで 飛び立った永久
空に歌えば あの日何か叫んでいた君の声
言いたかったこと 言えなかったこと
空に歌えば 後悔の連れ立って
必然 必然 終らすには無くしすぎた
それ故、足掻け
有限 有限 残り僅かな未来だ
それ故、足掻け

『空に歌えば』の解釈・意味


先ほども書きましたが、雨=悲しみ、苦しみという意味がバンド名に託されています

この曲は悲しみや苦しむが降り注ぐ曇天のなか、屈辱も嘲笑も後悔も背負ったまま足掻け、という意味が込められているamazarashiらしい応援歌と捉えました

また、インターネット上のインタビューでこのように語っています

──『ヒロアカ』の物語に添いながら、これまでにないほど力強く、歌詞がストレートに響いてきます。「有限の時の中で、迷いや後悔もそのまま抱きながら足掻け」というポジティブなメッセージ。これは秋田さん自身が、今そう感じていることですか? どういう思いからこの歌詞が出てきましたか?

はい、今の気持ちを歌詞にしました。普段はわりと理詰めで歌詞を書くんですけど、この曲に関しては勢いで書いた方がいいだろうと思ってそうしました。メロディーと疾走感に寄り添うように意識しながら、感覚を大事に作りました。雨曝しと名付けた僕らが青空の歌を歌う、という一つのゴールかなと思います。もちろんすべて終わりのハッピーエンドではなくて、限りあることを理解した上で足掻けという歌なので、(つづく)みたいな歌だと思ってます。

(amazarashiと最新シングル『空に歌えば』を16の質問で暴くメールインタビュー!(2017/09/02)邦楽インタビュー|音楽情報サイトrockinon.com(ロッキング・オン ドットコム)より引用)


個人的な細かい解釈

虚実を切り裂いて 蒼天を仰いで 飛び立った永久
空に歌えば 後悔も否応なく
必然 必然 なるべくしてなる未来だ 
それ故、足掻け

「与えられた環境、状況にいるのは偶然ではなく必然で、運命のようなもの。後悔してもしなくても憂いでもしょうがないのだから、抜け出す努力をしろ」
(カギカッコ内は個人的な解釈を言葉にしたもの)

虚実=無いこと有ること。うそとまこと



蜃気楼 涙の川を漕ぎだして 幾星霜
さよなら 行かざるを得ない 何を失ったとて
忘れない 悔しさも 屈辱も 胸に飾って

「涙の川を漕ぎ出だす、つまり辛い状況のなかを出発しなければならない。なにがなんでも、今までの苦しみを糧にして。」

幾星霜=長い

人を傷つけずには 本懐は遂げられぬ
失って 構わないと思える 理想が道標
笑うなら 笑ってよ 嘲笑も
道連れにして

「目標を達成するためには犠牲があるかもしれない。自分を笑ったやつらも糧にするのだ」

本懐=かねてからの願い。本望。本意

苦悩は一陣の驟雨となりて
行かずものかと足に綴る嘲笑の泥濘
雨雲に遊泳 隔離された空
捕縛された暗がりからの逃走
掴んだものはすぐにすり抜けた
信じたものは呆気なく過ぎ去った
それでもそれらが残していったこの温みだけで
この人生は生きるに値する
失意の濁流を抜けて 曇天から指す一条の光
その時には 既にもう
雨は上がっていた

(上の部分の歌詞は語りです)
この部分は比較的、直接的な表現が多いですね。わかりやすい歌詞が魂のこもった語りに乗っかって心に響きます。


驟雨とは、にわか雨のことです。苦悩をにわか雨と表現することで、苦悩はいつか消えるということを暗示しています。掴んだもの、信じてくれたものが残してくれた温みに気付くことで雨、つまり苦悩が消えたのです


『空に歌えば』の感想

タイアップとは思えないほどamazarashiさが出ていると思いました。かなりamazarashiの色が出ています。秋田さんもバンドとアニメの物語がかなり重なったんでしょうね

明るい

ド直球の歌詞で心の支えになるという点、明るい曲調である点で『もう一度』『ジュブナイル』に通づるものを感じました

アニメの主題歌が増えて広告も増えて、どんどん大きくなっていくamazarashiですが、ずっとこれからも変わらず僕達を支えてくれることでしょう 


シングル「空に歌えば」は9月6日リリースです

空に歌えば(初回生産限定盤B)(One for All盤)(CD+ラバーバンド)

空に歌えば(初回生産限定盤B)(One for All盤)(CD+ラバーバンド)

 
それでは!


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